日本レトロゲーム協会(JARGA)により2017年に大阪府の和歌山県境のそばにある山中渓オールドフィールドにて開催された、レトロゲーム資料展示会
[jarga.or.jp]に行った際に撮影した写真を紹介。
この展示会では、見た範囲では主に1970年代から90年代くらいまでの家庭用のゲーム機、またはゲーム動かすのにしばしば使われたパソコンを扱っていた。
訪問したのは2017-09-24, 記事を書いたのはずいぶん経ったあとの2022-12-11.
ランダムロジックからプロセッサを使うようになるまで
プログラム内蔵方式のプロセッサ(CPU)を使わないで、ロジック回路で実現してそうな雰囲気のゲーム機。 古典コンピュータ愛好会にあるものだとTOMY TV FUN 602あたりが該当する。 あまり認識がなかったのだが、このように並べてみると、多くの機種でコントローラにダイヤルを使っていることが見て取れる。
とはいっても黎明期の世代の製品なので、ジョイスティックやテンキーの組み合わせでさまざまなゲーム機があったようだ。
東芝Visicom (1978)くらいから、Video Computer System
と筐体に書いてあって、テンキーも2つあり、CPUを使ってる感じのあるデザインになってきている。
典型的な形式としては、ダイヤルが本体に2つついていて、本体後側が山になっているデザインで、例えばバンダイ TV JACK 1200 (1977)やシャープ Color TV Game (1977)がこの形式の代表的な製品と言えそう。 4人プレイに対応する機種では、3人目、4人目のためのコントローラはケーブルで外に引き出しているケースが多かった。
中には4人プレイに対応していて、すべてのコントローラを本体と一体型にしている機種もあって、例えばLogitec CT-7600C は本体の4隅にダイヤルを配置している。 この形式で実際に4人でプレイすると、人間関係の距離感が縮まりそうだ。 また、むりせず4人分のコントローラを本体に一列に並べているものはエポック Electrotennis (1975)があった。 この作りだと、当然、本体はかなり大きくなる。
Atari 2600 (1977)やSega SG-1000 (1983)の筐体のデザインは、いまからするとかなり風変わりな形に見えるわけだが、上記のような当時一般的だったゲーム機と並べてみると、これらの機種は当時の一般的だったゲーム機のデザインを取り入れているものであったことが理解できる。 そういう意味で、展示の中でこれらの機種がここに並んでいるのは工夫されていると感じた。
パソコン
パソコンもゲーム専用機ほど数は多くないものの、いくつか展示されていた。 みんなが好きなNECのパソコンもやはりあった。 台の下にひっそりと・・・
NEC PC-8801MCはカッコよいので机に乗せてもらえていた。 隣で普通のモニタのふりをしているNEC PC-KD863G はPCエンジン内蔵のモニタだ。
ゲーム機とパソコンの中間の価格・機能を持つ機種も展示があった。 やはり並べてみるとさまざまな気づきがあり、SEGA SC-3000のケースの色使いは鮮やかで目を奪われる。
ぴゅう太も、有名機種ではあるもののどうしてトミーが販売する気持ちになったのか理解していなかったが、TV FUNシリーズでゲーム機を販売していた実績があったからこその商品だったのかもしれない。
海外のシステム
国内で流通していたシステムに加え、海外のシステムの展示も多数あった。
むすび
たくさんの貴重なゲーム機が、かなり良い状態で保存されていた。 多数の機種を並べて展示することで、当時の流行や製品が意図した差別化の部分など、多くの発見を得ることができた。 今後、外観を眺めるだけでなく実際にプレイできるような機会も設けたいという話だと理解していて、今後の展開が楽しみ。