MIDI音源モジュールRoland SC-88の中身が気になったのでを開けたところ、電解コンデンサ不良とはんだクラックを発見してしまい補修を余儀なくされた (2016-10-02)。
メインボード(シルクはSC-88 MAIN BOARD ASSY 70122367
)には、メインCPUのH8/510が部品面に載っている。
このボードのはんだ面は実装部品無しだ。
メモリバックアップ用のボタン電池CR2032がソケットに実装されている。
アートワークの曲げ方が特徴的で、この時代の基板では珍しくデジタル信号も曲線で描いている。
普段アナログしか扱っていない楽器屋だから、いつも通り作るとこういう感じになってしまうということなのか。
よく見ると、5つ実装されている10 μF 16 Vの表面実装の電解コンデンサの足が錆びている。
下記写真でお分かりいただけるだろうか (撮影方法)。
基板にダメージ無くこういうコンデンサを取り外すにはコツがあって、まずニッパーでコンデンサを上下に分断し、上半身を取り除き、続いて下半身をそれぞれの足を含む2つの部分に分ける為に縦に切断する。 プラスチックの台座を割って取り除いた後で、それぞれの足の根元を切断。 最後にはんだごてではんだに埋まった部分の足を取り除く。
電解液が染み出しているのでなかなかキレイに取り除くのは難しいが、放っておくとパタンが腐食されて破断することがあるので、この状態の電解コンデンサを放っておくのも危険だ。
前面のヘッドフォンジャックの足がはんだクラックを起こしていた。
はんだ塗布量が少なすぎるのが原因で、製造時の設定ミスっぽい。
また、コネクタがあり力がかかることがある基板なのに、後部をネジ留めしており、コネクタはんだ部分に過剰な力がかかるようになってしまっているのも問題で、そういう意味では機械設計にも原因がある。
ここは簡単で、はんだを新しく多めに載せればOK.
組み立てる前に基板をよく見て、ゴミで短絡が起きていたりしないことを確認する。
組みあがったらノート数が多くて負荷が高そうなMIDIデータを流し込んで、挙動に問題がなければ完了。
記念撮影: