PENTAX Q-S1に顕微鏡の対物レンズをつけることができましたよ、という報告 (2015-Mar-24)。
PENTAX Q-S1は、1/1.7型のCMOSセンサーを搭載した小型レンズ交換式カメラで、私の場合は、行きつけのリサイクルショップで未開封品が相場よりかなり安い値付けをされていたので購入した。 しばらくして気づいたのが、マクロレンズが無くて、基板の上の小さい領域を撮影しようとすると不便に感じることがあるという点だ。 一方、光学顕微鏡はレンズが付いた状態で棄てられていることがしょっちゅうあり、もったいないが、顕微鏡が大量にあっても仕方ないため、レンズだけ回収するということが数回あった。 このうち対物レンズを生かしてQ-S1でマクロ撮影ができるのではないか、できました。
Q-S1はQマウントなので、直接対物レンズをつけることはできない。 以下のアダプタを利用した:
まず、Qマウント-CSマウントのアダプタは取り寄せ品で、Qマウント-Cマウントに直接変換するアダプタの方が安い。 一方、CSマウントはCマウントよりフランジバックが短い、という違いなので、CSマウントからCマウントへは5 mmのリングを付けるだけな一方、逆は変換できない。 というわけで、CSマウントのレンズもなぜか持っているので、汎用性を考慮しこうなった。
Cマウントから対物レンズ(RMSマウントと呼ぶらしい)へは、対物レンズが通常160 mm前後の鏡筒に装着される都合から、長さ調節するやつでセンサーと距離をとってやらないとピントが全く合わなかった。
怪しさ全開、これもってうろついてたら通報されるんじゃないか。
そもそも棄てられていた対物レンズなので、詳細なスペックは謎で、手ブレ補正(SR)を使うために必要な焦点距離(Focal length)の情報がわからなかった。 というわけで、三脚は必須だ。
Cマウントの長さ調節するやつの長さによって、Working distanceと倍率が変化する。 うまい長さにしないと全くピントが合わなかったりする。 適切な長さは手探りするしかなさそう。
40x以上のレンズは、長さ調節するやつの状態に関わらずWorking distanceが短すぎて、レンズを接触させるような状態でないとピントが合わなかった。 100xも含め、これらの対物レンズは今回の方法では利用できなさそう。
顕微鏡の対物レンズは、(私が持っている)監視カメラ用のCマウントレンズより解像度が高い。 一方で、焦点が固定なので、顕微鏡と同じようにカメラを前後させて焦点を合わせる必要がある。 また、被写界深度は非常に浅いので、このピント合わせは非常にシビア。
掲載した画像はいずれもクロップしていない。 ケラレはなく、Q-S1はなんちゃって顕微鏡として使うには非常に便利な機種であることが発見であった。
でもこれってそもそも欲しかったマクロレンズ
とはまた違うような・・・