MCAバス用のメモリ拡張ボード。
このボードの上に、4バンクで合計最大8 MBytes・8枚の30ピンSIMMを搭載できる。
ただし、システムとして使用可能な合計のメモリ量は機種依存で、例えばPS/2 Model 55 SXは386SX なので、アドレスバスの都合があり本体側のマニュアルに「MCAバスに搭載するメモリも含めて、合計16 MBytesまでしか使えませんよ」といった記述がある。
このボードはEMS として使うモードがあるので、その際はこの上限を越えられるのか気になる(試してない)。
MCA のパソコンは必ずしもプレーナ(マザーボード)にメモリスロットが多くないし、受け付けるメモリ種類も厳密だったりするので、こういうボードは便利。
ただし、このボードはパリティ付きのSIMMが必要。
付属のユーティリティはRAMpagePlus/MC Utilities version 1.20 (ramppmc.zip) [archive.org]としてダウンロードできる。 このユーティリティのメッセージを見る限り, PS/2 Model 50, 60, 55SX でのみ動くカードということで、メモリをプリンタスプール/RAMディスク/EMSメモリ/普通のプロテクトモードのメモリとして設定できる。 ADF ファイルという、MCAバスの構成に使う設定ファイルを見たところ、オプションのコネクタに2つのシリアルポートまたはシリアルとパラレルポートをつけることができたようだ。 対応しているメモリの設置方法は以下14通り。
Bank0 | Bank1 | Bank2 | Bank3 | Total |
---|---|---|---|---|
.5M | 0K | 0K | 0K | 0.5 MB |
.5M | .5M | 0K | 0K | 1.0 MB |
.5M | .5M | .5M | 0K | 1.5 MB |
.5M | .5M | .5M | .5M | 2.0 MB |
2M | 0K | 0K | 0K | 2.0 MB |
.5M | 2M | 0K | 0K | 2.5 MB |
.5M | .5M | 2M | 0K | 3.0 MB |
.5M | .5M | .5M | 2M | 3.5 MB |
2M | 2M | 0K | 0K | 4.0 MB |
.5M | 2M | 2M | 0K | 4.5 MB |
.5M | .5M | 2M | 2M | 5.0 MB |
2M | 2M | 2M | 0K | 6.0 MB |
.5M | 2M | 2M | 2M | 6.5 MB |
2M | 2M | 2M | 2M | 8.0 MB |