PC-98シリーズのうち、PC-9801VX以降の機種は、起動時に「ピポッ」という特徴的な音が出る。 この起動音が、機種毎に長さが異なることは従来から知られていたが、具体的な測定結果は公表されてこなかった。 このページでは、実機のスピーカーから出る音をマイクで拾い録音した音を公開する。
起動音が鳴る仕組みとして、PC-9801/E/F1,2,3/M2,3では約2 KHzのブザー音しか出せなかったところ、それ以降の機種では、8253のメモリリフレッシュに使っていたカウンタを、ビープ音の音階を作るのに使うように用途が変更された。 これ以降の機種でも、例えば手持ちのVM0ではピポ音はしない。
このような経緯もあって、起動音は音源チップに繋がっているライン出力には出てこず、マイクを使って拾う必要がある。 マイクを使うことには利点もあって、筐体の中の音の反響も含めてどのような音がでるのかを記録することができた。 機材と作業方法は、Zoom H6 Handy Recorderと付属のXYマイクを用い、96 kHz/24-bitで録音し、 その後、エンコーダーでモノラル48 kHzにミックス及びダウンサンプルを行った。 容量の関係で、エンコード前の元ファイルは外部サーバー(Soundcloud)で提供する。