OpenSUSE Tumbleweedは、KDE Plasma Desktopの最新にかなり近いところを追いかけ続けられる、ローリングリリース式のLinuxディストリビューション。 ローリングリリース方式は、たとえば6ヶ月に1回のリリースなどで区切るのではなく、常に最新のビルドが降ってくるようなアップデートの形態を指した言葉。 こういう性質上、時期によって挙動が異なるので適宜読み替えてほしい。 このメモは2022-06-29時点の挙動をもとに書かれていたものを、2024-03-20に KDE 6とWaylandを本格的に使うようになったので手直ししている。
このたび、UbuntuでウェブブラウザFirefoxの起動が遅くなってしまい、根本解決はFirefoxをSnapで配信するディストリビューションをやめるしかなさそうだったので、個人的にUbuntuの前にデスクトップ用途で使っていたSUSEに戻ることにした。 Tumbleweedをインストールして日本語入力を行うまでにちょっとした設定が必要だったのでその内容をメモ。
インストール時
インストール時に、ライセンスの画面で日本語を選んでインストールを進めることで、かな漢字変換ライブラリmozc と入力メソッドibus それぞれ一式が入って、コンポーネントとしては日本語入力が可能なものは揃う。
X11 (X.org)利用の場合
${HOME}/.xinputrc
に以下内容を書く。
export GTK_IM_MODULE=ibus export QT_IM_MODULE=ibus export XMODIFIERS='@im=ibus'
KDEシステム設定
の起動と終了
→Autostart
パネルにて、Add
→Add Application
を選択。
ウインドウが出てくるので/usr/bin/ibus-daemon
と入力。
リストにibus-daemon
が追加される。
ここまででログアウトして再度ログインする。
Wayland利用の場合
KDEシステム設定
のキーボード
仮想キーボード
と選んでいき「IBus Wayland」を選択。
必要ないかもしれないが念のため/etc/environment
に
INPUT_METHOD=ibus XMODIFIERS=@im=ibus
を書いておく。
Wayland利用の場合はX11利用の場合と異なりGTK_IM_MODULE
, QT_IM_MODULE
を設定してはいけないらしい。
上記一連の設定後に再起動するとうまく反映された。
2024-05-18現在 IBus とWayland の組み合わせでは、キーリピートの動作に問題があり、KDE 標準のターミナルKonsole でアルファベットキーの自動リピートが効かない問題があった。
なぜかrxvt では問題なく動いていたのだが。
zypper
で導入できるFcitx5 に切り替えたところ、この不具合がなくなり快適に利用できた。
完成
切り替えキーなどはibus-setup
コマンドでツールが開き、設定可能。