雪が降って数週間経った2012年2月5日、散歩していたら偶然MSX2が不法投棄されているのを見つけました。 型式はSony HB-F1XDというやつです。 MSX2とのことですが、私はPC-8001を使っていたのであんまりMSXのことは知りません。
とりあえず作業部屋に持って帰って、適当なテレビ(デジタル非対応なので受信設備ではない)を接続し、 スイッチを入れるとロゴが表示され、BASICも動きます。ヒャッホー! が、Q, R, I, O, J, K, N, Mと ↑キーが効きません。たしかにゲームに用途を限定して、ジョイスティックを使えば致命的ではないのですが、 私の持っている唯一のMSXとして完璧な装備というのを目指したいところです。 キーボードを外付けする方法もあるようなのですが[1]、デバグ用の手法で、 別のMSXのキーボードが必要な上オリジナルの外観を失ってしまうので、 できれば綺麗になおすのが望ましいといえます。
そんでまあ蓋を開けるわけですが、基盤の方は大変綺麗でした。ファンが無いってのは良いものですね。 キーボード部分を取り外すと、裏側に大量のネジがあるので、それを全部外します。私は1個なくしました。 ちなみに私のキーボードはミツミ製でした。パタンを追ってテスタで調べた結果、配線が黒ずんでいるところが 断線していると分かったので、そこを修復するのですが、最初適当なラッピングワイヤをハンダ付けしようとしたら このフイルム、溶けやがりました。しかもよく見たらつける場所も間違えてました。
気を取り直して、フイルムをピンセットで軽く擦って導通部を露出させ、そこにラッピングワイヤを セロテープで固定するという方式を試してみました。 あまりフイルムを強く擦りすぎるとコンダクターも削れてしまうので力加減に気をつける必要があります。 また、ラッピングワイヤも十分接触するよう、両端を折り返して厚みが大きくなるようにしてから張り付けます。 なお、この方法は作業部屋にいたイイオ君(仮名)により提案されました。 彼もいずれ古典コンピュータ愛好会を引っ張って行ってくれるでしょう。
さいごに、矢印キーは別の問題でした。 よくわからないですが、キーのボタン側についているゴムっぽいコンダクターが調子悪くなっていました。 ラッピングワイヤーを完全に剥いたものを巻きつけたところ、いい感じに反応するようになったので、 これにて修理完了となりました。ありがとうございました。
また一部のキーが入力を受け付けなくなってしまいました。 やはりセロテープはだめだ。ということで、銅箔テープを加工して導通させました。これでいつまでもつか。